総合職は男性、一般職は女性という考えに基づき、社宅の利用や賃金を男女で差別している――。小さな企業に勤める1人の女性(44)が声を上げ、裁判を起こしました。かつて同様の裁判を闘った女性らが、応援団として集まりました。

 「(一般職の会議は)女性会議や女性ミーティングと呼ばれていました」。2023年10月、東京地裁での尋問で、原告の女性は説明した。

原告の女性(手前右)は、かつて同種の裁判を闘った女性らを前に思いを語った=2024年1月29日午前10時46分、東京都千代田区、岡林佐和撮影

 女性が勤めるのは、ガラスなどの素材大手「AGC」(旧旭硝子)の完全子会社「AGCグリーンテック」。農業用フィルムを販売し、東京本社のほかに、埼玉、愛知、福岡に営業所がある。社員は30人ほどで、総合職はほぼ男性、一般職はほぼ女性だ。

 訴状や取材によると、女性は08年に入社した。十分な説明がないまま一般職に振り分けられたという。社員の給与計算などを担う管理室での業務を通じ、「男女の待遇差があまりに大きい」と疑問を持つようになった。

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