花王の経営方針をめぐり、株主である香港系の投資ファンドが8日、記者会見を開き、ブランドの削減や女性取締役を増やすといった改革を進めるよう求めた。
会見したのは、「物言う株主」として知られる香港系の投資ファンド「オアシス・マネジメント」。花王株の3%超を保有している。
セス・フィッシャー最高投資責任者は8日の会見で、「採算性の低いブランドは他社への売却や廃止などで減らし、化粧品や日用品の主要ブランドの成長に注力すべきだ」と訴えた。顧客に占める女性の割合が高いことを踏まえ、女性の取締役を増やすことも求めた。
現在、花王の取締役8人のうち女性は1人だけ。フィッシャー氏は会見後の取材で「理想は男女半々。まずは4人の女性取締役を新たに起用し、12人のうち5人を女性にすべきだ」とも話した。
オアシス側の要求に対し、花王は「今後も直接対話を続けていく」としている。