政治家が謝罪する時、「妻に怒られた」と言う場面をしばしば目にします。先日、コメをめぐる発言で謝罪した元農林水産相もそうでした。作家の雨宮処凛さんは、謝罪の場面でこの発言をする政治家の感覚は、政策にも表れていると言います。どういうことなのでしょうか。
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同質性の高い集団
「妻に怒られた」はシャレになる――。その政治家の感覚のズレに危うさを感じました。そういう人たちがこの国のかじ取りをしていることのツケは、様々なところに表れています。
謝罪の場面でああいう発言ができるのは、同質性の高い集団にいる人ならではだと思います。みんなが妻帯者で、家族がいて――。そういう集団にいるから、「シャレが通じる」「免罪符になる」と思えるのでしょう。
シャレにできる話じゃない
人々の暮らしの深刻さも見え…