パリ・パラリンピックの競泳男子で金1個、銀2個、銅1個のメダルを獲得した鈴木孝幸

 「良く言えば頭脳的、悪く言えば姑息(こそく)な手段を使いました」

 パリ・パラリンピック競泳男子200メートル自由形(運動機能障害S4)で銅メダルに輝いた鈴木孝幸(37)=ゴールドウイン=がレース直後に放った言葉が、強く印象に残っている。

 そのレースプランは確かに正攻法ではなかった。

 「予選をあえてギリギリで通過する」

 岸本太一コーチからそう提案された鈴木は、思わず聞き返した。

 「本当にやりますか?」

 この大会、50メートル平泳…

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