インド西部グジャラート(GJ)州の最西部にあるカッチ地方の砂漠で、「世界最大」の再生可能エネルギー発電施設が建設されている。
最寄りの村の名を冠した「カウダ・リニューアブルエナジーパーク」は、用地面積が約724平方キロメートル。シンガポールの国土とほぼ同じ広さだ。総事業費は22億6千万ドル(約3400億円)。地元誌インディア・トゥデーは、その巨大さを「宇宙からも見える」と表現した。
インド総選挙ー9億7千万人が託す未来
モディ政権の2期10年で、インドはどう変わったのか。総選挙を前に、経済面での変貌の象徴とも言える現場を訪ねました。
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官民計6社が設備を設置・運営し、計画段階の出力は計2770万キロワット。単純比較で大型火力発電所や原発約20基分に相当する。太陽光と風力発電に加え、蓄電設備も設ける。発電量が天候に左右される再エネの弱みを補い、24時間電気を供給できる計画だ。
4月4日、現地を訪れた。最寄りの拠点都市ブジから車で北に約2時間。低木の葉をはむ野生のラクダと高圧送電線を横目に進むと、濃紺の太陽光パネルが地平線まで敷き詰められていた。
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