日本三大祭りの一つ、京都・祇園祭の山鉾(やまほこ)巡行の順番を決める「くじ取り式」が2日、京都市議会の議場(中京区)であった。17日の前祭(さきまつり)では、あらかじめ順番が決まっている「くじ取らず」で先頭を進む長刀(なぎなた)鉾に続く「山一番」を占出(うらで)山が引き当てた。24日の後祭(あとまつり)では、くじ取らずの橋弁慶山、南観音山に続く山一番は役行者(えんのぎょうじゃ)山に決まった。
くじ取り式は、室町時代の応仁の乱で中断した巡行が1500年に再興された際、先陣争いを避けるために始まったとされる。
前祭23基、後祭11基の山鉾のうち、くじ取らずの10基を除いた24基の代表者がくじを引いた。奉行役として松井孝治市長が立ち会った。
前祭の占出山は最後に登壇し、残り1枚のくじを引いた。山一番は8年ぶり。保存会の山本忠彦さん(62)は、「1番が残りますようにと心の中で願っておりました。大変驚き、感動しました。当日は1番を取った自覚をもって、しっかりと歩きたい」と話した。
後祭の役行者山がくじ取り式で山一番を引いたのは4年ぶり。保存会の林壽一さん(72)は「胸を張って帰ります」と喜んだ。
山鉾巡行の順番
☆は慣例で順番が決まっている「くじ取らず」。
【前祭】
(1)☆長刀(なぎなた)鉾(2)占出(うらで)山(3)霰(あられ)天神山(4)山伏山(5)☆函谷(かんこ)鉾(6)油天神山(7)綾(あや)傘鉾(8)蟷螂(とうろう)山(9)菊水鉾(10)保昌(ほうしょう)山(11)伯牙(はくが)山(12)白楽天山(13)月鉾(14)木賊(とくさ)山(15)四条傘鉾(16)太子山(17)鶏鉾(18)芦刈(あしかり)山(19)郭巨(かっきょ)山(20)孟宗(もうそう)山(21)☆放下(ほうか)鉾(22)☆岩戸山(23)☆船鉾
【後祭】
(1)☆橋弁慶山(2)☆南観音山(3)役行者(えんのぎょうじゃ)山(4)浄妙(じょうみょう)山(5)鯉(こい)山(6)☆北観音山(7)八幡山(8)黒主(くろぬし)山(9)鈴鹿山(10)☆鷹山(11)☆大船鉾