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法務省法制審議会刑事法部会を終え、記者会見に臨む袴田巌さんの姉・秀子さん=2025年5月30日午後0時15分、東京都千代田区、角野貴之撮影
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 「法務省のみなさま、巌が47年7カ月頑張ってきたことを、人間として考えていただけますでしょうか」

 昨年、裁判のやり直しで無罪が確定した袴田巌さんの姉・秀子さんは、法務省の会議室に並ぶ法務・検察関係者らにそう問いかけ、早急な法改正の必要性を訴えた。

 30日午前、裁判をやり直す「再審」制度の見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の部会。秀子さんと再審公判で弁護人を務めた間光洋弁護士ら、再審無罪事件の関係者に対するヒアリングが行われた。

 袴田さんは、1966年に静岡県のみそ製造会社の専務一家4人が殺害された事件で逮捕・起訴され、80年に強盗殺人罪などで死刑が確定。翌年から、裁判のやり直しを求める闘いが始まった。

29年後に開示された証拠

 「巌の再審開始のきっかけに、証拠開示がありました。弁護団の皆さんが色めき立ったのをよく覚えています」。秀子さんは当時を振り返りながら語った。

 「弁護団が色めき立った」と…

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