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 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は23日、ドイツのメルツ首相と電話で会談した。中国外務省によると、習氏はメルツ氏の首相就任を祝福したうえで、「ドイツとのパートナーシップの新たな一章を開き、世界経済の安定成長に貢献したい」と述べ、関係強化を訴えた。

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 両氏の電話会談はメルツ氏が今月6日に首相に就任した後初めて。習氏は、「両国は常にウィンウィンの協力関係を築いてきた」と強調。今後は自動車などの伝統的な分野のみならず、人工知能(AI)や量子技術などの最先端分野でも協力を拡大する意向を示し、「中国企業に公平かつ透明で差別のないビジネス環境を提供することを期待する」と求めた。

 また、今年が中国と欧州連合(EU)の外交関係樹立から50年の節目に当たることに触れ、「中EU関係の発展における成功体験を共に総括すべきだ」と指摘。「多国間主義と自由貿易を堅持し、開放的で互いを利する協力を深めるという前向きなシグナルを発信すべきだ」と呼びかけ、各国に対し高関税措置を講じるトランプ米政権を牽制(けんせい)した。

 両氏はロシアによるウクライナ侵攻についても意見を交わした。

 習氏は22日にも、フランスのマクロン大統領と電話で会談し、EUとの関係を重視する意向を示した。

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