事故から2週間後の木戸俊介さん=本人提供 2015年4月、会社員の木戸俊介さん(38)は、病院の集中治療室にいた。 肋骨(ろっこつ)は10本折れ、顔面も骨折した。腰から下は、ぼんやりとした感覚しかなかった。 大手広告会社の博報堂の社員だった。 取引先との会食からの帰り道、交通事故にあった。車の運転手は高齢で、50メートル近く引きずられた、と後から聞いた。 脊髄(せきずい)を傷め、も…