全国の商工会議所や商工会の経営指導員たちが、能登半島地震で被災した事業者を支えようと、交代制で能登空港(石川県輪島市)に乗り込み、相談対応にあたっている。地元の商工会議所なども被災し、相談への対応が難しいためだ。ノウハウを持ち帰り、地元での災害対策に役立てる狙いもある。
能登空港内にある「能登事業者支援センター」には毎日、20人以上の相談者が訪れている。
商議所や商工会から2泊3日で派遣
店も自宅も全壊してしまったが、どうすればいいのか――。そんな切実な相談に耳を傾け、補助金や融資の仕組みを案内する。本来なら地元の商議所や商工会の役割だが、指導員も多くが被災した。輪島商議所のように、損壊で建物が使えなくなったケースもある。
このため石川県は、珠洲市や輪島市、七尾市などから比較的アクセスのよい能登空港に、相談拠点を設けた。2月19日の開設後、全国から2泊3日で派遣されている相談員は、常時5人が滞在。県職員や地元の社会保険労務士など専門家らとチームを組み、相談業務に取り組んでいる。
川崎商議所地域産業部の吉田…