日本の植民地支配を背景に朝鮮半島から労務動員された人たちが働いた日本国内の炭鉱やダム建設などの現場を訪ね歩いた企画展が、東京都新宿区の高麗博物館で開かれている。群馬県の代執行により1月に県立公園「群馬の森」(高崎市)から撤去された朝鮮人追悼碑の一部だったハトの絵の陶板も、7月末までの期間限定で展示されている。
企画展は「『強制連行』『強制労働』の否定に抗(あらが)う~各地の追悼・継承の場をたずねて~」。展示を担う「『徴用工問題』を考える会」は、同博物館に集う市民ら6人で2021年9月ごろに発足した学習会だ。
日本は戦前・戦中の国家総動員体制のもと、徴兵により生じた労働力不足を補うため、朝鮮人を多数、日本などに連れてきた。考える会は、九州の炭鉱や北海道のダム建設現場、富山の軍需工場など、戦時中に朝鮮人が働かされた現場を中心に日本国内十数カ所でフィールドワークをした。企画展では各地で歴史を継承し、犠牲者追悼を続ける市民団体の取り組みをパネルにまとめている。
群馬の森の朝鮮人追悼碑や…