兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長が内部告発した問題を巡り、疑惑の真偽や一連の経緯を調査するため、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は23日、県職員らへの証人尋問を始める。百条委のメンバーを務める複数の県議からは、パソコンを回収するなどの知事や県幹部らによる元県民局長への対応について「調査手法が強引だったのではないか」と指摘する声が上がっている。詳細はどこまで明らかになるのか。斎藤知事の証人尋問は30日に予定されている。

 斎藤知事は内部告発文書への対応について、今月7日の会見では、文書を3月20日に自ら入手し、公益通報の告発者を保護すべきかどうかを検討しないまま、文書の作成者や内容の真偽を調査するよう片山安孝副知事=7月末に辞職=らに指示したと説明した。

 特に3月25日については、元県民局長を事情聴取▽公用パソコンから告発文書のデータなどが見つかる▽元県民局長が「うわさ話を集めて文書を作った」と認めた、などと述べた。しかし、いつ、どこで、どのように聞き取りをしたのかなどについては、県の情報公開条例を理由に明らかにしていない。

 8月20日の会見でも3月25日の経緯についての質疑があった。報道陣から「なぜ、うわさ話を集めたという部分だけを公表するのか」「どういう質問に対してその供述を引き出したのか」などの質問が相次いだが、斎藤知事は「県の情報公開条例に基づいて公表できない」と繰り返した。

 ところが複数の県関係者によると、斎藤知事の説明とは異なる当日の動きが浮かび上がってきた。

 片山副知事らが3月25日に…

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