東日本大震災の体験を語る佐藤麻紀さん=2025年3月8日午前10時48分、宮崎県防災庁舎、奥正光撮影

 東日本大震災(2011年)から14年になるのを前に、震災で家族を亡くした語り部の佐藤麻紀さん(53)が8日、宮崎市内で開かれた防災講座で体験を語った。「災害があっても、大切な人と必ず生きて、再会して」。集まった参加者に呼びかけた。

 防災講座は国際協力機構JICAデスク宮崎が企画。国際協力推進員の西村真由美さん(41)が、宮城県石巻市での支援活動で知り合った佐藤さんを今回初めて宮崎に招いた。

 佐藤さんは石巻市雄勝町で生まれ育った。山に囲まれた雄勝湾を望む浜辺の町。講演では「震災当時の私の気持ちは全部『雄勝弁』なのでそのまま話したい」と切り出し、当時の津波の映像を参加者と見た後、14年前のことを語り始めた。

頭の中に母の声「子どもたちのとこさ行け」

 3月11日午後は、同町のス…

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