昨年元日の能登半島地震で大きな被害を受けた奥能登地域の小学校で16日、「昆虫教室」が始まった。外で遊ぶ機会が減っている子どもたちに昆虫に親しんでもらおうと、石川県ふれあい昆虫館(白山市)が開いた。
初日は、輪島市の6小学校が集まる河井小学校グラウンドのプレハブ校舎で実施。理科で昆虫の特徴について学んだばかりの3年生約60人が、ナナフシやオオゴマダラの幼虫、ヘラクレスオオカブトなどにそっと触れたり、持ち上げて観察したりした。
山下鈴加(すずか)さん(9)は「硬かったりプニュプニュしてたりして、触るのはドキドキした。怖いけど、少しかわいいと思った」。授業を担当した同館学芸員の石川卓弥さん(52)は「危害を与える虫もいるけれど、すべてじゃない。これをきっかけに、昆虫も自然を構成する一員として役割を持っていることを知ってもらえたら」と話した。
同館は11月まで、奥能登の小中学生に昆虫教室を開く。