今年、生誕100年を迎える吉本隆明(1924~2012)。思想家としての彼については多くの言葉が費やされてきたが、詩人としての側面に改めて光が当たっている。3月に「わたしの本はすぐに終る」(講談社文芸文庫)、7月に「吉本隆明詩集」(岩波文庫)と、立て続けに新たな選詩集が刊行され、岩波文庫の詩集はす…