ウクライナへの思いを語るピロゴバ・マリーナさん=2025年7月28日午後7時33分、鳥取市、富田祥広撮影

 青色は大きな空、黄色は広い小麦畑。

 ピロゴバ・マリーナさん(40)はウクライナの2色の国旗をスクリーンに映し出した。照明を落とした会場で、約200人の聴衆の顔が青と黄色に明るく照らされた。

 「色彩豊かな国。広大な草原、牧草地、山、森林、大きな川と青い海。大都市もあります」

 日本語でそう話したあと、少し時間をかけて笑顔をしまいこんだ。

 「でも、2022年2月24日、私の国の生活は一変しました」

もう少し…でも終わらない

 ウクライナ東部の出身で、結婚を機に10年前に来日した。夫の山田和弘さん(49)は、鳥取県北栄町で1944年から続くワイナリー「北条ワイン醸造所」の3代目だ。

 3年前にウクライナがロシアに侵攻された後、2人は支援物資を集めたり、寄付を募ったりして支援活動を続けてきた。スタッフの提案で販売額の3分の1を寄付する支援ワインも販売した。

 「もう少し、もう少しで、き…

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