「海の宝石」と呼ばれる巻き貝の仲間ウミウシのなかでも神秘的な姿でひときわ高い人気を誇る「アオミノウミウシ」。神奈川県藤沢市の新江ノ島水族館が長期間の飼育と観察に成功し、エサとしてシラスを食べるといった生態の一端が明らかになった。
アメリカの科学誌「Ecology」に3月17日、「青い天使は悪魔の手を持つ」と題する論文が掲載された。同水族館と東海大学生物学部生物学科(札幌市)、東京大学三崎臨海実験所(神奈川県三浦市)の共同研究で、「青い天使(Blue angel)」はアオミノウミウシの海外での呼び名の一つだ。
きっかけは2020年6月、水族館の目の前の海岸にアオミノウミウシ数十個体が漂着しているのをクラゲ担当の飼育員・山本岳さん(31)が見つけたことだ。
えさが足りない、「名物」を与えると…
海底にいる多くのウミウシと…