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豊川海軍工廠(こうしょう)平和公園のガイドツアーに参加する豊橋中央高校自主活動部の河合紗椰さん(中央)=2024年7月27日、愛知県豊川市穂ノ原3丁目、戸村登撮影
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 戦後79年、戦争の記憶をどう次世代につないでいけばいいのか。等身大で考える高校生たちがいる。

 名古屋市の椙山女学園高校2年の浜田美幸さん、赤羽穂乃佳さん、松本萌さんは、自主的に戦争と平和について学んでいる。授業でも部活動でも、同好会でもない。にもかかわらず、週1回は放課後に集まって地元の戦争被害を調べ、高校生らの催しで発表するなどしている。

 きっかけは同中学3年の頃。かねてもっと生徒と一緒に平和について学びたいと思っていた丹羽宏文教諭(社会科)に声をかけられた。浜田さんは「ゼロから新しいことをやる機会は珍しいから、参加しようかなと思った」と振り返る。

平和って何? かるたで表現

 約8千人が犠牲になった名古屋空襲について学ぶため、3人は民間戦争資料館「ピースあいち」(名古屋市)で「語り継ぎ手」の人に話を聞いた。ネットで「名古屋空襲 跡」などと検索し、弾痕が残る陸軍造兵廠(しょう)の外塀が保存されている千種公園や、戦時中に供出した金属製の代わりにつり下げられた石製の鐘が残る円明寺を巡った。「知る度に『本当にここで戦争があったんだ』と考えさせられた」と浜田さん。

 調べた内容は、高校生や教員…

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