【動画】道南の日本海沿岸に林立する小型風力発電=日浦統撮影
風に恵まれている北海道は「小型風力発電」の集積地だ。道内の稼働数は800基(2023年末時点)と全国で最も多い。風車の直径が16メートル以下、出力20キロワット未満の「小型」は「地産地消」の分散型電源と期待されるが、喜んでばかりもいられない。環境アセスメントが不要のうえ、手軽に設置できる点などから、様々な問題が生じているのだ。
道南の日本海沿いを走る国道228号。絶景が続くシーサイドロードで「日本海追分ソーランライン」の愛称もある。北海道最南端に位置する松前町を北上していくと、道沿いに、ニョキニョキと建つ風車群が現れてくる。「雨後のタケノコ」を地でいくような数だ。
その数、138基。計画段階も含めると、350基を超す(23年末現在)。松前町は道内市町村で国による小型風力発電の認定件数が最多だ。秒速平均8メートル近い風が吹くほか、平らな土地が多く、発電した電力を送る送電線も近くにあることが主な理由だ。
しかし、町によれば、理由はそれだけではない。「投資案件になっている」せいだという。
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