韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領が出した「非常戒厳」をめぐり、尹氏を内乱などの疑いで捜査している合同捜査本部は31日、ソウル西部地裁が拘束令状を発付したと明らかにしました。韓国憲政史上、現職大統領に対する拘束令状の発付は初めてです。韓国政治や外交はこの後、どうなっていくのでしょうか。韓国外務次官補を務め、日韓関係にも詳しい沈允肇(シムユンジョ)・元国会議員に聞きました。
- 韓国の現職大統領として拘束されるか 公邸の警護員が阻むかが焦点に
――令状発布をどう受け止めましたか。
あってはならないことが続いています。尹氏は憲法裁判所の審理などすべての法的判断を受け入れると言っていたので、それを示してほしかった。残念です。
(合同捜査本部に加わる)「高位公職者犯罪捜査処」(公捜処)が野党の圧力で令状を請求したようにも見えます。この道しかなかったのか。こんな極端な事態が続くのは、韓国の未来に望ましくないと思います。
回避続けた尹氏、民心から離れた態度
――尹大統領側は「捜査権限がない」として反発しています。
内乱罪を捜査する権限は検察…