板書しながら懸命にしゃべり続ける教師と、それをじっと見つめ、聴き入る児童たち――。誰でも思い浮かぶ「一斉授業」の光景だ。だが、子ども一人ひとりのペースに合わせて授業を進めるという、「至難の業」ともいえるスタイルが各地で試行され、奈良県内でも若手教師たちがチャレンジを始めている。
生駒市は昨年6月、第3次の市教育大綱を定めた。大きな特徴は、子どもの主体性を育むことを重視した点だ。価値観が多様化し、予測困難な社会に対応できるようにとの願いを込めているという。
市教育委員会が注目する学び方の一つが、「自由進度学習」だ。2024年度は、関心がある市内外の教師を募り、オンラインを含む研修を実施。計92人が参加した。
研修最終日の今月7日、取り組みが先行している市立生駒南小学校の3クラスで公開授業があり、市内外から集まった約30人の教師が見学した。
このうち、6年2組は国語の授業をしていた。
「けテぶれ学習」取り入れる教師も
「よーいスタート」。久志大…