「於尋麻布漁港」を読めますか――。漁港を持つ北海道内の自治体や漁協などでつくる北海道漁港漁場協会(高橋昌幸会長)が、「難読漁港名番付表 北海道場所」を作成した。水産業者でも読めない難解な名称を逆手にとって、各地の漁港をPRするのが狙いだ。
冒頭の漁港は番付表では東の横綱で、「おたずねまっぷ」と読む。知床半島東側の羅臼町にあり、地元の釣り人にも人気のスポットだ。
西の横綱は「厚瀬」。「あつせ」ではなく、「あっちゃせ」と読む。後志総合振興局管内の島牧村にあり、サクラマス漁で知られる漁港だ。
番付表作りは、水産業者らを対象にアンケートを行って「難解な漁港名」を点数化してランキングにした。
番付に掲載されたのは、東西の横綱から前頭24枚目までの計64漁港。大相撲の力士のしこ名の字体と同じ「相撲体」を使った番付表ができあがった。
同協会の担当者は「北海道の漁港名の難しさは、道外の水産業者の間でもよく知られている。アイヌ語由来の地名も多く、読み方に多様性があって興味深い」と話す。
番付表は同協会の公式ホームページからダウンロードできる。また、港の写真や水揚げなどの情報を記載した「漁港カード」を作成し、関係自治体を通じて配っている。