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オンラインで面談するグレーターベイ航空の伊藤弘輝・日本支社長(画面右)と平井伸治・鳥取県知事=2025年7月2日午後1時4分、鳥取市の鳥取県庁、富田祥広撮影

 米子空港(鳥取県境港市)と香港を結ぶ国際定期便が、8月いっぱいで運航を休止することが決まった。5月以降、搭乗者数が急減しているという。香港では「7月に日本で大災害が起きる」との流言がSNSなどで拡散されており、運航会社は「(流言が)引き金になった」としている。

 グレーターベイ航空(香港)の伊藤弘輝・日本支社長が2日、平井伸治・鳥取県知事とオンラインで面談し、運航休止の決定を報告。伊藤支社長は「香港から日本への渡航自粛の流れが5月後半から顕著になり、損益分岐点を下回る状況になった。当面運休し、状況が好転すればまた戻ってきたい」と述べた。

 平井知事は「事実は事実として受け止めたい。今後も協議のパイプを開いてもらい、コミュニケーションを図っていければ」と応じた。

 米子―香港の定期便は新型コロナ禍の影響で2020年2月から運休。昨年10月にグレーターベイ航空が就航し、約5年ぶりに定期路線が再開したばかりだった。現在は週3便が運航され、搭乗率は毎月6割程度で推移していたが、今年5月は43.3%で4月の58.7%から急減。県は、日本の漫画がきっかけの流言が香港で広まった影響とみていた。同社によると、6月の搭乗率も4割程度の見通しだという。

 同社は5月に香港と仙台、徳島をつなぐ定期便を減便している。

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