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泉北高速鉄道との合併による新たな運賃をPRする広告=2025年4月、南海なんば駅、小田健司撮影
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 大阪南部で6駅1路線を運営してきた「泉北高速鉄道」が今春、親会社の南海電鉄に吸収合併された。

 西日本最大規模のニュータウンの「大動脈」として開業し、50年余り。運賃が「日本一高い」などと吹聴されたが、両社が一体となることで「値下げ」区間ができた。南海は利用者の増加を期待し、人口減が続く中でもこの地域に重点を置き続けるという。

なんばまで、地下鉄使うより安値に

 泉北ニュータウンの中心部にあり、4月から「南海泉北線」の駅となった堺市南区の泉ケ丘駅。発着する列車の車体には「NANKAI」のロゴが入る。

 平日は仕事で、以前から南海の堺東駅との間を往復する男性(76)は「値上げばかりのこの時代には、ありがたい」と笑顔を見せた。

 鉄道会社をまたぐ乗り継ぎがなくなったため、片道の運賃は380円から290円に。ダイヤの変更などはなく、変わったのはほぼ運賃だけだ。「利益を利用者に還元する企業努力があってこそ、地元に親しまれる鉄道になる」と満足そうだ。

 泉北高速鉄道は、大阪府などが出資する第三セクターが1971年に開業させた。

 67年にまち開きした泉北ニ…

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