遺体で発見された桐山真弓さんの自宅前には花が手向けられていた=2025年4月7日午前10時54分、岐阜県垂井町、野口駿撮影

 滋賀県米原市の雑木林で2日に女性の遺体が見つかった事件で、遺体の身元が岐阜県垂井町の教育施設職員の桐山真弓さん(64)と判明した。滋賀県警は、岐阜県警と合同捜査を開始し、殺人・死体遺棄事件として容疑者の行方を追っている。突然の知らせに、桐山さんを知る垂井町の住民に驚きや悲しみが広がった。

 警察によると、桐山さんの遺体は同市大清水の雑木林の中で、掛け布団の上にうつぶせの状態で倒れていた。最寄りの市道から数十メートル分け入った場所だという。死因は首を圧迫されたことによる窒息死で、3月下旬ごろに死亡したとみられる。

 桐山さんは一軒家で一人暮らし。勤務先の教育施設には3月13日まで出勤していたが、次の勤務日だった17日に姿を見せず、施設長が岐阜県警垂井署に届け出たという。

 桐山さんの自宅の近くに住む60代女性によると、20日ごろに警察官が2回、自分の家を訪れ、夫婦で一度ずつ対応した。警察官からは「桐山さんの行方がわからなくなっており、何かご存じのことはないか」と尋ねられた。女性は「このあたりは静かなところだし、物騒な話は全然聞いたことがない。以前よりも戸締まりに気を付けている、犯人には早く捕まってほしい」と驚いた様子だった。

 近くの50代男性は数年前に、大雪の影響で車で立ち往生していた桐山さんを助けたところ、お礼に菓子折りをもらい、丁寧な人だという印象を抱いたという。また、別の70代男性は、新型コロナ禍前まで、年1回の自治会関係の会合で桐山さんと顔を合わせていたといい、「明るく真面目で、はきはきと話をしていた。どうしてこんなことになってしまったのか…」と肩を落とした。

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