長野西の笠原直哉選手(右)と後輩の渡利悠世選手。打撃練習時の選手はジャージー姿でもいいという決まりも、今の3年生の代になって取り入れた=2024年6月5日午後、長野市

 かつて高校野球といえば、先輩・後輩の関係を重んじる「体育会系」のしきたりが厳然としてあった。ただ、近年は「脱体育会系」の野球部も少しずつ増えてきた。

 長野西(長野市)では友だちのような先輩・後輩の関係を築いたことで、かえってチームの成績が上向いたという。

 「野球部に入りたての頃、先輩は神様のようだった」。副主将の笠原直哉選手(3年)はそう振り返る。

先輩は怖くて近寄りがたい存在だった

 容易に話しかけられる雰囲気ではなかったし、厳しくて怖かった。「用のあるとき以外、自分たちから近寄れるような存在じゃなかった」。ささいなことで気を使わなくてはいけない場面も多かったという。

 そんな上下関係のあり方に笠…

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