天皇陛下は27日、東京都千代田区で、国賓として迎えたブラジルのルラ大統領の宿舎を訪ね、別れのあいさつをした。
帝国ホテル東京に到着した天皇陛下は、2階ホールでルラ大統領に出迎えられた。大統領は「日本で受けた歓迎を忘れることはありません」などと伝え、陛下は「大変充実したひとときを持たれたことを大変うれしく思います」「ご夫妻の訪問で、両国の友好親善がますます深まったと確信しております」などと伝えた。
その後、約20分間にわたり懇談。記者団には非公開の場だったが、同席した宮内庁幹部によると、大統領は「今回の訪日が最高の訪日だった」と述べ、天皇、皇后両陛下の接遇と日本国民の歓迎に繰り返し謝意を表明した。
また大統領は、自身の側近から「日本の天皇陛下には触れてはいけない」と言われていたが、25日に皇居・宮殿ですでに「ハグ」をしてしまったと振り返り、「だからここで最後にまたハグします」と陛下に再び「ハグ」をしたという。
大統領はコロナ禍の中断を経て日本が約6年ぶりに迎えた国賓。25日には天皇、皇后両陛下主催の宮中晩餐(ばんさん)会などに出席した。