9月も半ばだというのに暑い日が続き、さすがに体にこたえます。クールビズが進んだといっても、もはやその程度では生ぬるい。もういっそのこと、短パンで働いたっていいじゃないか。
ファッション史研究者の井上雅人さんにそんな話を向けると、「短パンでもいいんですが、でもなぜ短パンをはきたいんですか?」と逆に質問されました。職場での服装をどう考えるべきか、井上さんに聞きました。
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短パンでの勤務がアリかナシかといったら、それはアリでしょう。何を着るかは本来、他人が決めることではないからです。
歴史的にも長ズボンがフォーマルな服装になったのは19世紀以降ですし、この酷暑の中で頑張ってスーツを着込んでいる人は、もはや見た目でだまそうとしていると思われかねません。
とはいえ、「私」が何を着るかという問題と、「私たち」が何を着るのかという問題は別なんですよね。
たとえば短パンをはいてはいけないと暗黙であれ了解されている会社で、唐突に「服装の自由があるから私は短パンをはく」というのは、「酒を飲みながら働くのも自由だ」というのと同じです。
もちろん職場で合意があれば…