2025年7月22日、韓国京畿道抱川で開かれた米韓海兵隊合同訓練(KMEP)で、銃を構える韓国海兵隊員=在韓米軍ホームページから

 トランプ米大統領と李在明(イジェミョン)韓国大統領が25日、ワシントンで初めての首脳会談を行います。トランプ政権は在韓米軍の削減・移転を含む「米韓同盟の現代化」を目指しています。韓国・峨山政策研究院の車斗鉉(チャドゥヒョン)副院長は会談を契機に米韓同盟の再定義が始まる可能性があると指摘します。

 ――米ワシントン・ポスト紙は9日、トランプ政権が韓国に対し、国防費を国内総生産(GDP)比で現行の2.6%から3.8%へ引き上げるよう求め、在韓米軍を朝鮮半島以外に展開する戦略的柔軟性を高める考えを持っていると伝えました。

 トランプ政権は、在韓米軍の戦略的柔軟性を制限なく発揮できるようにしたいのでしょう。

 国防費のGDP比3.8%は、米国が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に求めた3.5%という水準よりも高くなっています。報道は、トランプ政権が在韓米軍駐留経費の分担金として、韓国に年100億ドル(約1兆4800億円)を求めるとも伝えました。2025年度の韓国国防予算約61兆2469億ウォン(約6兆4600億円)の20%以上を占めます。トランプ政権は分担金の大幅増額を求める考えを3.8%という数値に反映したのだと思います。

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 ――トランプ政権は「米韓同…

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