日本から唯一、パリ・オートクチュールウィークで公式に作品を発表している中里唯馬が、ブランド「ユイマ・ナカザト」を立ち上げて15年が経った。1月下旬にはパリで2025年春夏シーズンの新作を披露し、東京・六本木では個展が開催中だ。中里は、「オートクチュールに向き合う日本人としての使命感は年を経るごとに強まっている」と語る。

 1月29日、パリ中心部で開かれたランウェーショーは、中里の世界観がこれまで以上に凝縮されていた。海を思わせる青色のテキスタイルや、砂や大地を想起させる白やベージュのテーラードスーツ。地球の起源に思いをはせたという今季は、はるか昔は海の底だったというサハラの白砂漠への旅から着想を得たという。

デザイナーの中里唯馬。後ろの写真はサハラ砂漠で自身が撮影した

1千時間かけた金のドレス「砂漠は未来の東京なのかも」

 エンストによって遭難しかけ…

共有
Exit mobile version