出荷に向けて集められた新米=2025年7月23日午前10時35分、鹿児島県南さつま市金峰町、中島健撮影

 鹿児島県南さつま市金峰町で23日、今年産の新米の出荷が始まった。離島を除くと、「本土一」の早い栽培をうたう超早場米のコシヒカリ。昨夏からの米高騰を受け、農協が農家に仮払いする概算金は玄米30キロ1万4200円と、昨年より4600円高くなった。月末には、県内のほか、関東、関西などの量販店でも販売される。

 JAさつま日置によると、約140人が約500ヘクタールで超早場米を栽培する。今季は3月18日に田植えが始まり、稲刈りは今月いっぱい続く見通し。23日はJAのライスセンターで出発式があり、新米12トンを載せたトラックを送り出した。

 今季は梅雨入りが早く雨の影響が心配されたが、梅雨明けも早かったため、豊作と期待されている。JA県経済連の柚木弘文会長によると、例年は来年6月頃の備蓄量の見込みから逆算して概算金の額を決めるが、今回は算定方法を度外視し、消費者が購入でき、農家が再生産できる価格としたという。「外国産は潤沢に供給されるか懸念がある。依存せずに米の自給率を保つため、価格を設定した」と語った。

 12ヘクタールでコメをつく…

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