ワイヤ型の歯列矯正の模型。確実に治療できるが、目立ちやすいといった特徴も

 6月4~10日は歯と口の健康週間。若年女性の5人に1人が経験しているという歯の矯正。針金状のワイヤ器具による治療だけでなく、近年は目立たないマウスピースを使った方法も行われるようになっている。それぞれの特徴や注意すべき点は。

 歯の矯正は、「歯並び」と「かみ合わせ」を良くして、歯の病気予防やあごの骨の発育を改善するのが目的だ。歯並びが悪いと、歯ブラシが届きにくいところができ、虫歯などの原因になる。歯の正しいかみ合わせは歯を長持ちさせ、年をとってからも自分の歯で食生活を楽しめる。

 子どもの場合は、前歯が生え替わる6歳ごろに一度診察を受けて矯正を始めると、あごの骨の成長を利用して、より理想的な歯並びになる。

10~39歳の女性、2割が経験

 厚生労働省による2022年の「歯科疾患実態調査結果」では、歯の矯正を経験した人は、全世代では7・7%だが、10~39歳の女性に限ると21・9%だった。良い歯並びは、気持ちが前向きになる効果もあるとされ、若年女性をターゲットにした矯正歯科の広告も多く見られる。

 矯正方法には針金を通すワイヤ型か、着脱可能なマウスピース型がある。

 日本臨床矯正歯科医会の佐藤…

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