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サーフィンをする人たち=2023年7月23日、千葉県一宮町、中野渉撮影

 年間70万人のサーファーが訪れる千葉県一宮町で、Jアラート(全国瞬時警報システム)とドローンを活用して、津波の襲来などの情報を海辺にいる人たちにいち早く届けようという取り組みが始まった。

 5月20日、試験飛行が報道陣に公開された。町役場を出発したドローン1機が高さ25メートルの上空からサイレンを鳴らしながら、訓練だと断ったうえで「大津波警報 大津波警報 ただちに高台に避難せよ」とサーファーたちに呼びかけた。

 この日は風や波の音が大きく、地上では内容が聞き取りにくかったことから、システムを手がけるブルーイノベーション(東京)の熊田貴之社長は「改良の余地がある」としつつも、「洪水や森林火災など多様な災害に対応できるシステム」と強調した。

 2011年の東日本大震災では、町にも津波が押し寄せ、30戸が床上浸水した。だが、海岸線は約7.5キロに上り、町はサーファーや漁業関係者らへの情報伝達に頭を悩ませてきた。

人が知らせると危険も

 防災無線ではアナウンスを明…

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