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会見するポーランドのシコルスキ外相=2025年2月27日、東京都千代田区の日本記者クラブ

 訪日中のポーランドのシコルスキ外相が27日、東京都内の日本記者クラブで会見した。ロシアのウクライナ侵攻をめぐり、米トランプ大統領がロシア寄りの姿勢を示していることについて、「(侵攻で)消耗したロシアに米国が生命線を与えようとしているようだ」と指摘。国際秩序が崩れつつあるとの懸念を示した。

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 ポーランドはロシアに対する警戒感が強く、北大西洋条約機構(NATO)加盟国の基準を大幅に上回る、国内総生産(GDP)比4・1%の防衛費を支出している。シコルスキ氏は、「一部の欧州の国は自ら武装することを怠ってきた」と述べ、欧州各国に防衛費の支出を増やすよう求めた。

 ウクライナ侵攻をめぐっては、停戦案の柱としてウクライナへの平和維持部隊の派遣が焦点になっている。ポーランドは、ウクライナを強く支援する一方、部隊派遣には慎重な姿勢だ。シコルスキ氏は会見で「NATOの国境を守り抜くこと」がポーランドが担う最大の貢献だと主張した。

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