深夜バラエティー番組に出演していた男性タレントら2人から約6年にわたり、番組内で性的な発言やわいせつ行為を受けたとして、進行役だったフリーアナウンサーの女性が6日、愛媛県にあるTBS系列のローカルテレビ局「あいテレビ」(松山市)に約4100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。何度も改善を訴えたが聞き入れられなかったとして、ハラスメントを防止・対処する安全配慮義務違反があったと主張している。
訴状などによると、女性は2016年4月から22年3月まで放送されていた番組にレギュラー出演していた著名な男性タレントと男性僧侶の2人から繰り返し性的な発言やわいせつ行為を受けたという。現場のスタッフに改善を求めても対応してもらえなかったほか、収録中、ハラスメント被害を受けているさなかの女性を嘲笑し、カメラワークなどによって加担したと主張。性的な話題の場面が放映される際には、「床上手」「S」など、男性出演者らが決めつけたとおりの字幕などを付す編集が行われていたと訴えている。
また、同社には当時、出演者へのハラスメントに関する相談窓口がなかったという。女性は適応障害と診断され、番組を降板した。
女性の弁護団や支援者が6日に東京都内で会見し、「お酒で酔っ払った男性出演者、男性ばかりのスタッフ、頼れる人も助けてくれる人もなく、狭く閉鎖された収録場所で男性たちに囲まれ嘲笑され、見せ物のように性的な辱めをうける恐怖は、今でも決して忘れることができません」「仕事を続けるためには進行役として番組を成立させなければならないという一心で、必死に強がり、声がかれるほど笑い、楽しんでいるかのように振る舞い続けるうちに、心と体が壊れてしまいました」という女性のコメントが読み上げられた。
女性は22年に放送倫理・番…