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ベンチから声をかける岩見沢西の選手たち=2024年6月28日午後3時19分、岩見沢市営、佐々木洋輔撮影
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(28日、第106回全国高校野球選手権北北海道大会空知地区cブロック2回戦 岩見沢西4―3滝川西)

 岩見沢西にとって、春夏計4回甲子園に出場している滝川西は目標だった。3年生はこの3年間、公式戦で3度滝川西と対戦。いずれも敗戦した。前回春季大会はコールド負けの大敗だった。

 上見陽太主将(3年)は「滝西(たきにし)の組織力と全力プレーはお手本」と話す。あこがれの存在でもあった。この夏、初戦で滝川西との対戦が決まり、上見主将は「もう滝西にあこがれるのはやめよう。負け続けた歴史を終わらせよう」と、臨んだ大会だった。

 試合は三回、失策が絡み先取点を許した。「いつもならここで大量失点するところ」(松田基監督)だったが、1失点で粘り切る。すると五回、2死から4連打が出て同点。さらに満塁の好機で、打席には失策した片桐脩汰選手(2年)が入る。

 「何としてもミスを取り返したかった」。強振すると、打球は2点適時打となった。「打球が抜けていく瞬間、頭が真っ白になって、夢みたいでした」

 あこがれを振り払って滝川西に勝利した岩見沢西。来年度から岩見沢東と統合するため、この夏が同校名での「最後の夏」だ。次の目標は地区代表を勝ち取り、北北海道大会への出場。あこがれの旭川スタルヒン球場まであと1勝だ。(佐々木洋輔)

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