朝日新聞が実施した中学校給食に関する調査では、今年6月時点で神奈川県内では4市町が牛乳のみを提供する「ミルク給食」だった。
その一つ、真鶴町の小林伸行町長は昨年の町長選で「中学校給食の早期導入」を公約に掲げて初当選した。町長の立場からみた「中学給食後進県」の実情は。(インタビューは7月9日に実施しました)
小林氏は横須賀市議から真鶴町長に転じた。市議に初当選した2011年当時、神奈川県は中学給食の実施率で大阪府と全国ワースト1を競い合い、県内で中学給食を実施している市町村は少数派だった。
「市議会で給食について質問しても『そんなのやるものじゃない』という空気感があった」
横須賀市では、弁当を持参できない子どものために、栄養士がメニューを考え、栄養バランスに配慮した弁当を学校に届ける取り組みを実施していたものの、利用率は低迷した。
しかし、取り組みが始まって2年ほど経ったころ、変化の兆しを感じるようになったという。
「給食やらなきゃ」に転じた理由は
市が実施した保護者へのアン…