広島県

 「男の子は男らしく、女の子は女らしく育てたほうがよい」に男性の6割が賛成し、女性の7割が反対――。広島県民を対象とした性別に関する意識調査の結果を県が公表し、男女間での意識のずれが浮き彫りになった。

 県は5~6月、インターネットで調査をし、県内に住む15~69歳の1038人から回答を得た。「男の子は男らしく、女の子は女らしく育てたほうがよい」という考え方について「そう思う」「どちらかというとそう思う」と回答したのは男性で59.7%で、女性の32.1%を大きく上回った。「そう思わない」「どちらかというとそう思わない」と回答したのは男性で40.3%、女性で67.9%だった。

 また、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべきである」との考え方に「賛成」「どちらかというと賛成」と答えた割合は、男性で43.8%、女性で31.0%。内閣府の全国調査では男性34.1%、女性23.3%で、いずれも県内が全国を上回った。

 一方で、社会全体で「男女の地位は平等になっているか」という問いに「平等だ」と答えた割合は、男性で36.4%、女性で18.2%。全国では男性19.8%、女性9.9%で、いずれも県内が全国の2倍に近かった。

 男女格差の実情を示すジェンダーギャップ指数について、日本は2023年、125位と過去最低を記録した。県わたしらしい生き方応援課の佐伯美香課長は「外部から性別に応じた役割分担を押しつけられ、男女共に生きづらさを感じている人がまだまだいる」と指摘。「男らしく、女らしく育てたほうがよい」という考え方について、「子どもたちが性別にかかわらず自分の望む人生を歩む上では、そうしたしつけは無くしていくことが望ましい」と話す。(興野優平)

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