約50人の高校生が県庁を訪れ、別学維持を求める約3万4千人の署名を提出した=2024年7月23日午後4時27分、さいたま市浦和区の県庁、杉原里美撮影

 「女子校は、異性がいないからこそ、のびのびと学校生活を送ることができます」

 2日、埼玉県熊谷市の市立文化センターであった熊谷女子高校の説明会。栗藤義明校長が、中学生と保護者に向かって、女子校の魅力をアピールした。在校生の座談会では、生徒会長が、「『女子らしく』という言葉にとらわれずに生活できるのも、女子校の良さ」と語った。

 SNSで別学の存続を訴えている浦和第一女子高校(一女)の3年生も、こうした女子校の魅力にひかれ、入学した。

 一女では、部活の先輩からあだ名をもらう伝統がある。生徒も「C」というあだ名を贈られた。今では、教室でもCと呼ばれている。そんな特別感のある女子だけの空間が心地いい。

 中学生の時、社交的で目立つタイプだったCさんは、男子生徒にもよくからかわれたという。だが、「一女では、誰かが失敗しても責められない。自分をさらけ出すことができる」。

 性格の多様な女子との関わり方を学べたのも収穫だった。深く傷ついても感情を表に出さないような繊細な女子生徒とも、うまく付き合えるようになったと感じる。「中学のノリで共学校に行っていたら、嫌な人間になっていたかもしれない」

 同窓会の「浦和一女麗風会」…

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