今年5月に現役を退いたサッカー元日本代表FWの岡崎慎司さん(38)=兵庫県宝塚市出身=が8月、長年プレーした欧州で指導者として再出発する。模範とするのは、渡り歩いた4カ国の監督ではなく、自身が指導を受けた高校サッカー界の名将だ。

 「本気で世界をめざす選手を育てたい。日本人が若いうちから欧州で挑戦するための足がかりを提供する。それは僕にしかできないこと」

 岡崎さんは8月から、自ら創設に関わったドイツ6部の社会人クラブ、バサラマインツの監督に就任する。

 BASARA(バサラ)グループは、日本にも拠点がある。J1から数えて5部に相当する関西1部のバサラ兵庫と、小学生~高校生のアカデミー組織などを持つ。岡崎さんはバサラ兵庫のスポーツダイレクターも務めている。

 欧州で指導者人生を始めることにした原動力は、見返してやるという「反骨心」だ。欧州で10年以上プレーしてきたが、真に実力を認められたという実感は乏しかった。

 「挑戦って結構残酷で理不尽…

共有
Exit mobile version