無人航空機(ドローン)の講習をする自動車教習所が全国で増えている。少子化で自動車の教習生が減る中、「陸の安全」だけでなく、「空の安全」を守る担い手を育てようとしている。
埼玉県深谷市の利根川河川敷。深谷自動車教習所の送迎車がソフトボール場の端に止まると、積んでいたコーンが次々と運び出され、グラウンドに並べられた。
受講生2人はヘルメットをかぶり、コントローラーを操作。インストラクターの福田将夫さん(54)の指導を受けながら、コーンの配列を目安にドローンを飛行させ、長方形や「8の字」を描く練習を繰り返した。
会社員の片桐仁さん(41)は、資格なしで飛ばせる小さなドローンの操縦をきっかけに、より大きく高性能なカメラ付きのドローンを飛ばしたいと受講を決めた。「外で飛ばすと風の影響も受ける。繊細な操作は難しいけれど、楽しい」
講習は、気象や航空法などの座学も含めて3日間。人口が集中する地域の上空や夜間、ドローンを飛行させるのに必要な「二等無人航空機操縦士」の国家資格の取得をめざす。修了審査に合格すれば、試験場でドローンを操縦する実地試験が免除される。
深谷自動車教習所は2018…