兵庫県の斎藤元彦知事らの内部告発問題を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)は22日、10月に非公開で実施した証人尋問の録画映像を公開した。斎藤氏の側近幹部が、告発文書が発覚した直後の3月、県の内部調査ではなく、第三者委員会による調査を斎藤氏に進言したが、受け入れられなかったと証言していた。
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百条委では、元職を含む県の特別職・部長級以上の幹部職員への証人尋問は公開が原則。だが、知事選への影響を考慮して、10月の尋問は非公開で行い、選挙後に録画を公開する方針を事前に決めていた。
ユーチューブで公開されたのは、10月24、25日に非公開で行った証人尋問の録画映像で、尋問した11人のうち部長級以上の6人分。斎藤氏の側近だった井ノ本知明前総務部長、小橋浩一前理事が初めて出席し、片山安孝前副知事も証言した。
内部告発は3月。県幹部の元西播磨県民局長(7月に死亡)が、パワハラなど斎藤氏らの疑惑を挙げた文書を匿名で報道機関や県議に配っていた。斎藤氏は自ら文書を入手して21日に側近に調査を指示。自身の疑惑も文書にあった片山氏らが25日に元県民局長を事情聴取し、文書を作成した公用パソコンを回収した。斎藤氏は27日の記者会見で元県民局長の退職人事を取り消すと発表し、文書の内容を「うそ八百」と断じた。
百条委で小橋氏は、27日の会見後に第三者委による調査を斎藤氏に進言したことを証言。「ちょっと渋い顔をされて『どうかな』と。受け入れられなかった」と述べた。斎藤氏は9月に「記憶にない」と証言している。
元県民局長は4月になって県…