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輸出を控える米を確認する長谷川有朋さん=2024年9月10日午後2時20分、茨城県下妻市、山田暢史撮影

 米の輸出が好調だ。1~7月の輸出量は過去最高を記録した。増産が進む輸出向けを、国内に出荷できれば品薄解消につながるのでは。そんな見方もあるが、転用できない事情がある。

9年で輸出量は8倍 国内では細る需要

 「輸出量は8年で50倍、取引先も約30カ国に広がった。まだまだ需要はある」

 茨城県下妻市で米の輸出を手がける商社「百笑市場」の長谷川有朋社長(39)は話す。

 米の輸出を始めたのは2016年。国内需要が先細り、米価が低迷するなか、海外に活路を見いだした。生産者らが現地のスーパーを訪れ、試食販売を実施。生産者のこだわりや上手な米の炊き方を伝え、販路を開拓してきた。

 インバウンドや海外の和食店の拡大も追い風になり、来年の目標だった輸出量3千トンを今年、前倒しで達成する見込みだ。27年には6千トンに倍増させるのが目標だ。

 農林水産省によると、14年…

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