USスチールの工場入り口の看板=2024年12月12日、米ペンシルベニア州クレアトン、真海喬生撮影

 トランプ米大統領が日本製鉄と米同業USスチールの「パートナーシップ(提携)」を承認したことを受け、武藤容治経済産業相は14日、「日米の鉄鋼産業が新たなイノベーションを生み出す力を強化し、日米間の緊密なパートナーシップの強化につながると考えており、今回の米国政府の決定を歓迎する」とのコメントを出した。経産省幹部は「米国にとってもめちゃくちゃ良いディール(取引)だ」と話した。

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 日本政府は、日鉄のUSスチール買収計画を水面下で後押ししてきた。

 バイデン大統領(当時)が今年1月に「国家安全保障上の脅威」を理由に禁止命令を出した後も、「『日本』製鉄が『US』スチールを子会社にするのがけしからん、というのが米国側のロジック。トランプ大統領が納得するロジックを打ち出せれば良い」(首相官邸幹部)として、トランプ政権への働きかけを続けた。

 トランプ氏は米国の製造業の…

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