2022年2月、ワシントンでインタビューに応じるエルブリッジ・コルビー氏

 米国防総省当局者は11日、バイデン前政権下で始まった米英豪の安全保障協力の枠組み「AUKUS(オーカス)」を再検討していることを明らかにした。米海軍が国産潜水艦の確保に苦慮する中、AUKUSの目玉である豪州の原子力潜水艦の保有計画の行方が不透明になっている。

 当局者はAUKUS再検討の理由を「(トランプ政権が進める)『米国第一』政策との整合性を確認するため」とし、「米軍が最高レベルの準備態勢を確保し、防衛産業基盤が米国のニーズを満たしていることを確認する」と説明した。

 2021年に創設されたAUKUSの計画では、豪州は30年代に米国から最大5隻の攻撃型原潜を買い入れ、40年代前半には共同開発した新型原潜を国産で調達する予定だった。軍拡を続け、南シナ海や台湾周辺で軍事的な活動を活発化させる中国の抑止を図る狙いがあった。

 この問題を最初に報じた英紙…

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