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記者会見で話す原告の女性=2025年3月12日午前10時30分、宮崎市、奥正光撮影

 教員同士で職場結婚した直後に雇い止めを通告されたなどとして、宮崎産業経営大学(宮崎市)の法学部で助教をしてきた女性が、大学を運営する学校法人大淀学園と理事長兼学長に対して、地位確認などを求める訴訟を宮崎地裁に起こした。

 訴えたのは、2022年から助教を務めてきた30代女性と、女性の夫で同学部教授を務めていた40代男性。原告の女性が12日、宮崎市内で記者会見した。

 代理人らの説明によると、2人は24年7月9日に婚姻届を提出。その2日後、男性が学長に結婚を報告したところ不快感を示され、女性を今年3月末で雇い止めにすると予告された。

 2人は「ペーパー離婚」を決意してすぐに離婚を届け出たが、7月18日に女性は雇い止めの通告を受け、異議を述べても認められなかった。さらにその後、「女性が同大の学生時代から2人は『親密な関係』にあった」「女性の採用が『情実人事』だった」などとして、2人は戒告の懲戒処分を受け、女性は助教から事務職員へ配置転換、男性は教授から准教授への降格を通知されたという。

 女性は会見で「まさか結婚しただけで雇い止めなのかと衝撃を受けた。懲戒処分も完全に事実無根の根拠で決められ、根本的におかしい。私は職場結婚しただけです」と述べた。

 同大は「雇用関係をめぐる争いではなく、学園の秩序・規律を乱した重大な規律違反の問題」などとするコメントを出した。

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