2023年の世界選手権ブダペスト大会で、25年の東京開催に向けて、世界陸連の旗を受け取った日本選手団の(左から)サニブラウン・ハキーム、佐藤拳太郎、北口榛花、田中希実=内田光撮影

 来年9月13日に開幕する陸上の世界選手権東京大会まで、1年を切った。

 東京五輪・パラリンピックをめぐる汚職・談合事件を受け、国内で開催される大規模スポーツ大会への視線は厳しい。大会の運営組織は「国際スポーツの新しい世界標準」を掲げ、脱・広告会社での資金集めを進めている。

 東京五輪で浮き彫りになった課題は、大規模スポーツ大会での広告会社への過度な依存だった。東京五輪の組織委員会は、広告最大手・電通をマーケティング専任代理店にしていた。

 スポンサーの獲得を広告会社に一任するのは、スポーツ界の慣例だった。電通の元幹部が組織委員会理事を務め、汚職の温床となっていた。

 事件発覚後に設立された世界選手権の大会運営組織「東京2025世界陸上財団」は、来年の大会で専任代理店方式を採用しない。スポンサー集めは公募による入札方式で、職員が「自前」で行うことにした。

 元々、職員は公務員が多く…

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