原告(手前)が参加した会見で、追手門学院側との和解内容について説明する代理人の谷真介弁護士=2024年11月6日午後4時20分、大阪市内、華野優気撮影

 「腐ったミカン」「もう要らないよ」――。学校法人追手門学院(大阪府茨木市)の職員研修でこんな発言を浴び、違法な退職強要を受けたとして、元職員3人が学院や研修の講師らに計約3600万円の賠償などを求めた訴訟が大阪地裁であり、6日に和解が成立した。

 被告らが謝罪して再発防止策を講じるほか、3人に提訴後の補償を含めた解決金として約9200万円を払い、1人を復職させる内容。原告弁護団は「勝訴的な和解」とし、谷真介弁護士は「退職勧奨はできても、当事者がノーと言えばそれ以上すると違法になる。確立された法理論が一層明らかになった」と意義を語った。

 訴訟記録によると、学院は2016年8月、原告3人を含む職員18人に「求めている職員像に達していない」と研修を実施。コンサル会社「ブレインアカデミー」(東京都千代田区)に講義を委託した。

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