自分で撮影・編集した写真と並ぶ西本喜美子さん=2021年7月2日、山口県防府市戎町1丁目、前田健汰撮影

 ゴミ袋に入った姿などユニークな自撮りで国内外で人気を集めた写真家・西本喜美子(にしもと・きみこ)さんが9日、胆管がんのため熊本市内の病院で死去した。97歳だった。

 ブラジルで生まれ、8歳で帰国。熊本市で暮らし、美容師や競輪選手として働いたこともあった。72歳で撮影を始め、物干しざおにつるされたり、ゴミ袋に入れて捨てられたりする自分の姿を撮影し、「自撮りおばあちゃん」とも呼ばれて注目された。各地で作品展が開かれ、インスタグラムのフォロワー数は38万人を超えた。

 5月下旬に体調を崩し、入院していた。葬儀は近親者で営む。喪主の長男和民さんはアートディレクター。「多くの出会いに恵まれ、幸せな晩年の写真人生を送れた」と感謝を述べた。

共有
Exit mobile version