石破茂首相(自民党総裁)は28日、出演した報道番組で、来夏の参院選にあわせて衆院解散・総選挙を行う「衆参同日選」の可能性に言及した。内閣不信任決議案が可決された場合は衆院解散に踏み切ることを示唆するもので、少数与党として厳しい国会運営を強いられる中、野党の動きを牽制(けんせい)する狙いがあるが、逆に政権をさらに不安定化させかねないリスクも大きい。
- 予算成立へ、いまだに得られぬ「約束手形」 譲歩続ける首相に不満も
首相は番組で、衆参同日選の可能性について問われ、「これはある。政府の予算、法律に国会が『だめ』と言えば、国民に決めていただくのが憲法の仕組みだ」と述べた。憲法69条で内閣が衆院で不信任とされた場合、総辞職か衆院解散をすると定めていることを踏まえ、その場合は衆院解散を選択する意向を示した。さらに「参議院と衆議院の(選挙)時期が同時ではいけないという決まりはない」と指摘。通常国会の会期末に不信任決議案が可決されて衆院解散を行えば、7月20日投開票の見通しの参院選と同日に衆院選が行われる可能性を示した。
首相は最近、解散に関する発…